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たましいはもうここに何千年何万年も座っているのに、見つけて声をかけてくれる人はなかなか現れない。
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で、暮風が声をかけることにした。見晴らしのいい山巓の岩場の上にそのたましいは座っている。あたりの新緑に朝日があたっていてそこら中がきらきらしている。新緑の若葉なのかたましいなのか区別がつきにくいが、暮風の眼識が被写体をとらえる。
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「やあ」
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「やあ」
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はじめはぎこちない。挨拶も短い。堅い。斜め斜めに飛び交ってしまって、うまくキャッチできない。
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「隣に座っていい?」
恐る恐る近寄ってみる。彼女はちょっとまだ当惑気味に見える。千年万年ぶりで声をかけてもらうんだから、慣れるのに時間がかかるってのも合点できる。腕が白くて滑らかだ。たましいの彼女は朴(ほう)の匂いがする。
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